第6集はトップクラスに心躍ったと言っても過言ではない。
当時、デオキシスがコロコロコミックにて正式発表されてから間髪入れずに出た第6集。
今のようにインターネットでなにがいつ発売するのかチェックなどしていなかった故に、それは唐突だった。
ゲームセンターの中に並べられた有象無象のカプセルトイ筐体を一瞥し、そこ以外を探しに行く可愛げのない少年がそこにはいた。
得意気にエスカレーターを上がり、トイレに続く曲がり角を進んだときだった…。
彼がいた―――。
「デオキシス」がそこにいたのだ。
得も言われぬ、いや…、得体の知れぬ、新しい幻のポケモンがいた。
あってはいけない出会いに感じた。
だが、筐体に収められた、パッケージとも言えるディスプレイ用の台紙が俺を逃してはくれない。
そう、「立体ポケモン図鑑だ」…。
新しいそれはデオキシスを引っさげて、寂れたデパートの片隅に咲いていた―――。
な~んてなあ。
いや、でもでも、大袈裟に書いているようで本当にそういう感じだったのですよ。
最高にハマっていたシリーズの新作というだけでもテンションバリバリマックスなわけじゃないですか。
さらにメインとして、据えられているのがついこの間、世に発表された幻のポケモンってもうね。
しかも、ラインナップも素晴らしい。
ナマケロセット、プリンセット、タマザラシセットという2進化セットもバランスよく、色鮮やかに揃え、虚ろな見た目のヨマワルセットも再現度が高い。
ノズパス、ヤミラミ、クチート、チリーンという当時は進化しない、ほんのりダークな小さきもののセットは少年の心を射抜くことはあまりに容易かった。
さらに第2集にメノクラゲセットに入っていたコイキングを補完するかのように満を持しての特大サイズでギャラドスが登場。
ギャラドスほどのサイズはないが、伝説のポケモン以外で単体なのは非常に珍しかったためにトロピウスも特別な存在感を放っていた…。
当時からヴィネットが大好物だった少年は、情景ベースが美しいプラスルとマイナンのセットも間違いない1カプセル。
前者は名前通りの岩をイメージした情景ベースがその存在を引き立て、後者もディスプレイ用の台紙にはないが月を模した情景ベースが付属していた。
デオキシスの月は満月の1/3で、劇場版「裂空の訪問者」名義のSPにて、アタックフォルムとディフェンスフォルムを入手することにより残りの2/3が揃い、満月が完成する。
筐体を斜めから覗いて、月のベースを見たときは呼吸が止まったね。
例によって、そんなに回せなかったので、後日地元のスーパーなんかでもちょっとずつ回したりで集めていました。
前述が長くなりましたが、さてさて。
ナマケロ以外が結構ボリュームあるので、ベースに上手く配置できず。
ナマケロはブサくて、当時は全く好きじゃなかったんですがこうして見るとなかなか可愛い。
茶色い目の縁取り、垂れ下がったまぶた、黒い瞳がどれも正確に彩色されており相変わらずの再現度。
唯一、やる気があるヤルキモノ。
公式絵だともっとウザそうじゃなかったっけ…、と思うのは目と口がちょっと雰囲気違うせいかな。
ホンマに悪そうなケッキングおじさん、欠勤とキングが語源。(多分)
引退した反社会的勢力の幹部みたいな風格。
ナマケロの頃に戻っておくれ…。
ヤルキモノは腰部分に分割線。
背中の模様…、ピカ様と同じでは…?
おケツの真っピンクがこれまた大きなポイントでもある。
頭のトサカ(?)と統一されていて、鮮やかな差し色となっている。
昼下りのおばちゃんのポーズというか、休日のおじちゃんのポーズというか。
いや、若者もやるんだろうけれど、なんかそういうイメージあるよね。
お分かりだろうが、右腕は別パーツ。
第3世代、最初の森で出てくるんですが、デメリットたる特性ありきのポケモン故にステータスは高いのよね。
2ターンに一回しか行動できないナマケロを育てて、毎ターン動けるヤルキモノになったときはまさに報われる瞬間なわけだが、その後は悲劇…。
ナマケロセット同様にボリュームのある2進化セットと並べてみた。
ナマケロはかなり小さく見えるが、ヤルキモノ、なによりケッキングの体積はかなりのものである。
いいよね、こういうボリュームのあるセット、お得感があってめちゃくちゃ好き。
前回、紹介したカイオーガも毎回入れようかなと。
どちらかというと、グラードンとカイオーガの大きさを知らしめたい。
写真ではなかなか伝わりづらいけれどね。
そして、なにか足りないと思ったらジラーチハブっていた…。
進化系なのにそれぞれ個性豊かなナマケロのセットでした。
可愛いナマケロと騒がしそうなヤルキモノに、半グレのケッキング。