公式サイトを見ると、元々は当時の現行である第三世代のポケモンを1/40スケール統一で立体化するという壮大なプロジェクトだったわけです。
まあ、全ての始まりである第1集からグラードンは1/50ですとかやっているのはどうなのと思うこともあるわけですが、堂々の完結ということで。
思いつきはしても、それを200円のカプセルトイで実現してしまうのは恐ろしい限りだけれど、結果として今では伝説のガチャの一つ。
なお、当時の企画者は色々なことをされている模様。
今、バンダイが展開しているスケールワールドも源流を辿れば、この偉人とそれに関わった全てのスタッフ。
ボケ味の無駄遣い…。
立体ポケモン図鑑、その無印(勝手にそう読んでいます)…、最後を飾るのはレックウザ。
ホウエン図鑑のNo.200、幻のポケモンを除くと堂々のラストナンバーとなる。
それに続く幻のポケモン、ジラーチとデオキシスは劇場版の公開時期に合わせた収録ということで第2集と第6集にてラインナップされた。
グラードンとカイオーガが公式絵の如く、極々ノーマルな素立ちだったのに対して、こちらは謎のポーズ。
首と腕の角度からモンコレとも違うし、エメラルドのパッケージに近いような近くないような…。
かなり前傾姿勢(?)です。
よくあるポーズは頭部と胸元は前方じゃなくて、とぐろの中心に位置しているので、同じように見えてもかなり違和感を覚えるのでは。
日本昔ばなしのオープニングに出てくる長い緑色の竜…、レックウザを見るとどうしてもあれを思い出してしまう。
配色のせいか狂気を感じさせる目と、格好良さを下げるピンク色の口とヒレのフチ。
もっと格好良くは簡単にできるけれど、身近に感じてもらうためだったか、わざとダサくしているというデザイナーのインタビューをどこかで見た。
口をもっとスタイリッシュにして、よく分からない台形型のヒレがなかったらシンプルにもっと格好良くはなるけれど、ポケモンらしさが足りなくなるのは分かる。
そして、目立つあごと首の分割線…。
どこからどう見てもあの伝統的な竜がモチーフですよ。
日本昔ばなしよろしくジャパニーズドラゴンと言いたいところだが、元々は古代中国の想像上の生き物。
幼少期にあのOPを見ていて、長い間、日本伝統のものだと思っていたよ…。
今の子供たちは知らんよね…、保育園か幼稚園で見せられたりするんだろうか?
立体ポケモン図鑑は時々で素材、彩色、仕上がりが変わると思うのですが、このレックウザは結構硬めのPVCだった記憶。
それに伴ってか、表面の仕上がりもツヤのないマットな仕上がり。
ツヤの有無は好みは分かれないわけではないと思うが、光沢ありは安っぽく見えてしまうため、フィギュアフリークは圧倒的につや消しを好むと思われる。
(キャラクター、部位によるので、結局は適材適所なのだが。)
このレックウザに関してはかなり安っぽく見えてしまう仕上がりで、子供ながらにちょっと微妙だと思ってしまったことは忘れられない…(´;ω;`)
体積はハリテヤマに軍配が上がる気がするけれど、それでも迫力というか神々しさというかインパクトは抜群。
というか、支柱の挿さる部分のために台座とレックウザの中心がズレているのがちょっとシュール。
これですよ…、これですよ…!
大きさの比較もそうですが、これがやりたくて、ずっとグラードンとカイオーガと比較させる写真を撮り続けてきたのですよ…。
こうして見ると、エメラルドで流れるムービーのあれに見えますね。
真顔のグラードンとカイオーガに咆哮するレックウザ…、ポケスペだと粛清の咆哮だったかな。
嗚呼、文句なし…、感無量…。
ちなみにグラードンとカイオーガは1/50ですが、レックウザは長いだけで体積はないので1/40だったはず。
そこは1/50で統一してほしかったような、そうでないような…。
おまけでデオキシスと並べてみる。
劇場版だとレックウザのほうがはるかに大きいのですが、実際はそこまででもないというね。
まあ、これはアニメあるあるで、迫力もたせるためには仕方ないのですかね…?
これにて無印は堂々の完結!!!
立体ポケモン図鑑の無印ことホウエン図鑑の全て…、いや、持っている分だけですが…!
と思うじゃないですか。
これだけじゃないんだぜ…!
雲と風をイメージした情景ベースが付属するのです。
左の円状の塊が台座。
右のハサミのようなのが大気を切り裂くエフェクトで、既にレックウザの胸のあたりにつけたものの半分。
二つあるエフェクトは胸部…、というよりは両腕を上下から挟み込むようにして接続する。
そうすると、雲か風…、大気を切り裂いて飛んでいるような雰囲気になるわけです。
F値を調節しないでそのまま撮ったからボケボケのボケに…。
エフェクトの発想は悪くないし、付属するだけでも嬉しいのだが、造形というか表現がどうしてもイマイチでさ…。
君には風を切り裂く音が聞こえるだろうか…?
アップで撮ってみる。
うん、このポーズとエフェクトが合っていないんだよね、きっとそう。
とぐろを巻いた感じで静的なポーズかと思いきや、エフェクトは一定方向に流れているから動的だし。
この角度から見るとエフェクトでやりたかったことが最大限伝わるだろうか。
真横から見るといくらかそれなりに見えるっすね。
ちなみに、台座にもエフェクトにも緑色のラメのようなものが見えるだろうか。
伝説のポケモンとしての神々しさ、光り輝くような翠色の体躯の残光…。
ただの透明色と白色に留まらず粋なことするんですよ、ニクいねえ~。
ボリュームのそこまでないレックウザのカプセルを特別にするためにも、数々の芸術性を見せてきた情景ベースですよ。
あれこれ書きつつも最後まで抜かりない。
ちなみに第2集のジラーチあたりからずっと「情景ベース」という言葉を使ってきましたが、出どころはこの第9集。
筐体のディスプレイ台紙はどうだったか忘れてしまったが、第9集のミニパンフレットに情景ベースという表記がありましてね。
当時、第8集まではジオラマと呼んでいたのですが、そこからはこの呼び方に。
でも、後にも先にも情景ベースという言葉はこれっきりだった気がする…。
まあ、サプライズのように書きながら、上に貼った公式ページを見るとこの方向から撮った情景ベース付きのレックウザが載っているのよね…。
最初、エフェクトの付け方が全然分からなくて、両腕に挟み込まないでそのまま合体させてから左肩に掛けていたんですよ。
どう見てもスカスカだし、写真と比べても見える大きさも雰囲気も違うし…。
かなり日数が経って、エフェクトの内側に腕が収まるモールドを見つけてからも苦戦して、やっとこさですよ…、なるほどね…、と。
緑色のツブツブ、カビじゃないからね。
背面を見ると、エメラルドのムービーを思い出すよね。
全体的にギュッとくねらせたまま飛んで行くあれ、GBAのムービーはそんなもんですよ。(なお、KH CoM…。)
ORASだとそれも変わっているんだろうし、エピソードデルタとかもあるんだったか。
いつかプレイしたいなあ…。
一気に高さが出なくなるの巻。
でも、スカスカな感じが解消されて、普遍的な茶色の台座もないし、まさに締めくくりのカプセルに相応しい特別仕様に。
当時、自分で回したときは出なかったんだけれど、ある日の学校から帰ってきたときにお母様が当ててくれたみたいで大喜びで開封したね…、懐かしいなあ…。
高さが出ないと粛清という感じでもないので、ただの記念撮影。
やっぱり情景ベースでボリュームマシマシなので、どれも対等に見えるのいいね。
よい…、非常によい…。
劇場版と関連商品でがっつり印象付けられたので、緑色とオレンジ色を見るとそれはもうレックウザとデオキシスに見えてしまう病気を発症した。
以上、レックウザでした。
実は、立体ポケモン図鑑におけるレックウザはこの第9集が初ではないのです。
時をさかのぼり、デオキシス ノーマルフォルムが収録された第6集が出てからまもなくくらいにSPECIAL02が発売。
これが「裂空の訪問者デオキシス」名義なので、レックウザも収録されていたのですよ。
数少ないラインナップの中、カプセルを単体で構成するメタグロス、デオキシス アタックフォルム、デオキシス ディフェンスフォルム、レックウザ。
他も小さいポケモンの詰め合わせだったり、エリートトレーナーのカメックスとバシャーモ(手首の火炎あり)のセットだったり、オーキド博士にゴンベ…、すごかった。(小並感)
おまけ。
高さが出ないといまいちしっくりこないので、通常の台座&支柱とエフェクト。
エフェクトがジャストでハマらないので、ちょっと割れているように見えてしまう。
さらにおまけ。
逆光にして、遠目に見ると色違いの黒いレックウザっぽくなる…、そうでもないか。
さらにさらにおまけ、正真正銘のラスト。
いやはや、第1集のグラードンに始まり、第5集のカイオーガと続き、第9集のレックウザで終結した。
当時はコンプリートなどできる環境ではなかった故、新しいの出ていたら回す程度。
ただ、伝説のポケモン、幻のポケモンも出揃い、この弾のテーマカラーはディスプレイ台紙とミニパンフレットを見る限りは白色…、どことなく終わりを感じさせた。
これだけのものが幼少期の自分にはなんとなくで過ぎていった。
だが、これらを世に送り出す側、それらを熱心に集めるコレクターからすれば、まさに結実だったのだ。
製作陣に、ありがとう。
小銭に、さようなら。
そして、全てのコレクターにおめでとう。
雷鳴轟く雷雨の中、雷による光と影。
その体躯で大気を切り裂き、その存在で天空を鼓動させる…。
名は…、レックウザ―――。